Tomofiles Note

ドローンとインターネット、そして人との関係を考えるソフトウェアエンジニアのアウトプットブログ

ドローンの映像配信にWebRTCの利用を考えてみる

こんにちは。Tomofilesです。

前回、開発中のSkysign-Cloudというドローンクラウドサービスの紹介をしました。

tomofiles.hatenablog.com

その中で、次に実装したい機能として、映像配信機能を挙げました。
映像配信機能を実装するにあたり、現在、色々と調査・検証を進めているところですが、いったんの見通しが立ったので、ここでまとめておくことにします。

ドローンの飛行中の映像がリアルタイムでクラウド上で見られるようになれば、
遠隔地を飛ぶドローンによるリアルタイム監視業務をメインに、点検、農業、物流等の業務への付加価値としてや、一般パイロットのミッションフライトの補助機能としてなど、
大きな価値を生むテクノロジーとなる可能性があります。

現時点でも、映像配信機能を提供している既存サービスも存在していますが、私もそれらに同調して実装してみようと思います。

SENSYN DC|株式会社センシンロボティクス
Drone Video Streaming & Fleet Management Solution - FlytNow
Unleash Live - Emergency services

なお、リアルタイム性というのが要件次第でどこまで求められるかが変わってくると思いますが、
今回は、ある要件を満たすために、なるべく低遅延で映像をクラウド経由で複数人で視聴できるようにしたい、というニーズが発生したことを想定して、色々考えていきたいと思います。
(まぁ、つまり、理由は特にないということですね 笑)

それでは、いきましょう。
ちなみに、今回も1万字を越えています。

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ドローンクラウドサービス開発記録 〜Part 1 beta版完成〜

こんにちは。Tomofilesです。
2020年に入って、早いものでもうすぐ3週間が経とうとしています。
初詣に行ったときに、今まで買ったことがないのですが、初めて達磨を買ってみました。
物事の始まりと終わりを区切る意味で、もうすでに活動半ばですが、このタイミングで自分の今の活動を願いとして、目玉を入れました。
どこかに良い納まり所にたどり着けるといいですね。

さて、昨年の終わりに、ドローン系のクラウドサービスについて調査しました。
最近また、色々おもしろいプロダクト・サービスを発見してきていますが、それはまた別の機会に記事を書くことにして。
そろそろ私もクラウドサービス制作を始めたいということで、これまでの学習の集大成として、オリジナルサービスの開発を開始しました。
今回は、その紹介と技術的なトピックについて、まとめていきます。

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国内外のドローン関連ウェブサービスを調べる(1) 〜サービスのバリエーション〜

こんにちは。
2019年も、もうすぐ終わりますね。
今年はいろいろな変化を試みて、気持ち的な変化を実感できた年でした。
ドローンにリソースを集中させることで、自らの方向性が明確になって、勉強や活動に明確な意志を感じることができています。
やっぱり目的って大事なんですね。

今回から新しいシリーズの記事を書こうと思います。

私はソフトウェアエンジニアなので、あくまでソフトウェアを作るのが仕事です。
ただ、昨今のIT業界の構造の変化は著しく、プログラムを書いているだけでは仕事がなくなってしまうというのが、もう十何年も前から囁かれて(叫ばれて?)います。
私もそんなおじさんにはなりたくないとは思いつつ、やりたいこともなく7年もSIer系SESで過ごしてしまったのですが、そんなときにドローンと出会いました。

ドローンは新しい産業です。マーケットの成長率も国内外で、少なくとも今後5年ほどは成長が見込まれています。
ドローンは国内外で、登場時期、法律・規制状況、そして、解決できる課題、これらに大きな差異がなく、現時点で少し海外との間で差は出ているでしょうが、ほぼ同じスタートラインに立っていると思っています。

現時点で、私がドローンで何がしたいか、と問われると答えるのが難しいですが、国内外でどんな風に使われているか、という知識があれば、どんな活動にリソースを注げばいいかがわかるようになるのではないかと考えました。
ドローンの活用も、クラウドサービス、IoT、AI、エッジコンピューティング、次世代通信、ブロックチェーン、ロボティクスといった、ITのトレンドの波に乗っていますが(ドローン自体もロボティクスの最先端!)、世の中のドローン企業が、これらITトピックをどのように取り入れながら、どこを目指しているのか、そういった情報を集めることで、ドローンの理解をもっと深めたいと考えました。

思えば、IT業界に入っておきながら、自分が作るソフトウェアに心血注いで取り組んだり、ライバル製品をリバースエンジニアリングしたり、魅力的なサービスを収集するようなことも、したいとも思ったことがなかったです。
ただ最近、ドローンの機体の仕組みだったり、ドローンとクラウドの関係性だったり、ドローンのクラウドサービスのあり方だったりと、人とドローンとITの関係性について、あれこれ考えたり、調べたりするのが楽しいです。気になったサービスに対して、どうやってあれを実現しているのか知りたい、と思うようになりました。
私が憧れていて、夢に見ていたのはこういう熱中できるものだったのだなぁ、なんて最近気づいたのですが、近年まれに見る良い気づきでした。

さて、自分語りが長くなってしまいましたが、今回は国内外のドローン関連のウェブサービスを調査してみました。
ドローンはインターネットに接続され、クラウドコンピューティングに取り込まれて活用されるようになってきています。
そういったプロダクトを展開している企業から、いくつかピックアップして、紹介したいと思います。
なお、私の調査した範囲で私が理解した内容で記載しているので、間違っている部分が含まれる可能性があることをご理解ください。

それでは行きましょう。

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自作ドローンの製作記録 〜Part 3 ラズパイ接続〜

こんにちは、Tomofilesです。

ラズパイ4(Raspberry Pi 4 Model B RAM4GB 国内技適版)を手に入れたので、早速ドローンのコンパニオンコンピュータとして使ってみました。
私が持っていたのは初代ラズパイなのですが、RAMが4GBになって、CPUも64bit対応になっていて、すごい進化してるんだなぁと驚きました。
消費電力(電流量)が上がってきているそうで、性能の向上と消費電力の増加のトレードオフでラズパイ4を使用するかどうか判断する必要がありそうですね。

Pixhawkとコンパニオンコンピュータの接続について、まだ説明していなかったので、今回はラズパイ4を使用してドローンのデータを取得してみたいと思います。

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自作ドローンの製作記録 〜Part 2 機体ビルド〜

こんにちは。
最近仕事が少し忙しくて、自分の時間が取りにくいTomofilesです。
SESって言っちゃえば時間給なんで、月の目標時間なんていう下限ラインが引かれることが多くて、下手すれば毎日残業なんていう働き方になります。
良いパフォーマンスが出せれば半休しても良い、なんてやり方ができれば理想なんですけどね。まぁ夢を語るのはこれくらいにしましょう。

今回は、前回紹介したドローン自作キットの組み立てと配線をおこなっていきます。
ただ、フレームの組み立ては説明書が付属してるので細かく書きません。主に配線周りを重点的に説明していきます。

それではいきましょう。

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自作ドローンの製作記録 〜Part 1 キットが届いた!〜

どうも、ドローン活動が2Qに突入したTomofilesです。
1Qの振り返りから、2Qはドローン実機を製作して、その仕組みと活用について勉強することとなりました。

いよいよ実機ということで、色々悩みましたが、DJI等の完成機を購入するのはやめました。
操縦スキルを向上させたいというのも目標ではありますが、空撮が目的ではないので、DJIの機体は用途に対して高価すぎるのです。
操縦については、Tiny Whoopの方で楽しみたいというのも考えていて、1Qの勉強のおかげで知識も整ってきて、ドローン活動の方向性が整ってきました。

さて、今回からドローンの自作を始めていきたいと思います。
自作の目的は、ドローンのハードウェアの知識をつけることと、ドローンとSDKを介して自律制御プログラムを作る勉強をすることです。
しかし、ハードに関する知識はラジコン趣味もないのでベースすらなく、イチからの習得になります。
なので、まずは市販で売られているドローン自作キットを購入し、ひと揃い揃った状態から勉強を始めることにしました。

それでは、Part 1始めていきます。

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ドローンと向き合った1Qの振り返り

こんにちは。
前回のドローンレースボランティアの参加レポが、思いの外多くの方に見ていただけて、嬉しく思います。
リツイートやいいねをしていただいた方、ありがとうございます。

ドローンレースのボランティアもそうですが、今年の9月からのこの3ヶ月は、ドローンと向き合うための活動期間でした。
現職の意味を見いだせず、転職もその解決に至らず断念し、路頭に迷った私は、原点回帰して「ドローンを扱うSESエンジニア」というポジションを利用して、もっとドローンと向き合わないといけないと思ったのが、ちょうどこの9月なのです。

tomofiles.hatenablog.com

今回は、この3ヶ月の活動を振り返り、最終的に目指すゴールを改めて確認したいと思います。

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